「職場の人間関係が悪くて会社を辞めたい。でも、職場の人間関係を理由に退職したら、次の就職でマイナスに見られるのではないだろうか。退職理由をどう説明すればいいのだろう。」と退職をためらっている方も多いのではないでしょうか。
たしかに良い印象を持つ企業は少ないですから、退職するときには十分に考える必要があります。
ただ、会社を辞める理由の多くが人間関係であることは事実です。
以下のグラフは、「(会社に伝えた理由・本当の理由別)退職理由はどれですか?」という調査に対する回答結果です。これを見ると、「会社を辞めた本当の理由は人間関係だ」と答えた人が一番多いことがわかります。(詳しい調査内容はこちら)
また、人間関係が悪いと、自分では注意しているのにミスをしてしまうことも。生産活動において働く人の心理的側面が大きく影響することは、「ホーソン実験」で科学的にも証明されています。どんなに環境が良くても、人間関係が悪いと仕事の効率は下がってしまうのです。
人間関係のストレスで体調を崩したり、八方手を尽くしても事態が改善しないのであれば、新たな職場を探すのは充実した人生を過ごすために必要なプロセスです。
次の仕事を探す際、面接で退職理由をどのように説明しようか心配なときは、「つらい人間関係から解放されたら仕事で何をしたいのか」から考えるといいですよ。
人間関係を理由に退職するからには、次のお仕事選びは、職場の人間関係を重視したいですよね。ここでは、職場の人間関係を重視したお仕事探しのコツについて説明します。
まず、仕事を探すのには、大きく分けて2つの方法があります。1つめは、自分で探す方法です。転職サイト、アルバイトサイト、求人誌などが該当します。2つめは、誰かを仲介する方法です。ハローワーク、友人紹介、人材紹介、派遣などを指します。
人間関係を重視して職場を選びたいときは、誰かを仲介する方法がおすすめです。職場の内情をよく知っている人から話を聞けるので、実態を理解しながら職場を選ぶことが可能なためです。
つぎに、「友人紹介」「人材紹介」「派遣」でお仕事を探すときの、それぞれの特徴を解説します。
「友人紹介」は、その勤務先で働いている友人に職場を紹介してもらう方法です。職場の人間関係について友人から詳しい話を聞けますし、その友人が社内で評価の高い人物なら、選考で合格しやすくなるでしょう。
ただ、紹介で転職してみたものの友人関係が壊れてしまったり、元々が友人関係であるからこそ仕事がやりにくかったり…というトラブルもあり得るので、就職を決めるかどうかはよく考えて決める必要があります。
「人材紹介」では、人材紹介会社が保有している職場を紹介してもらえます。転職サイトとの違いは、「自分で探す」のではなく「コンサルタントに探してもらう」という点です。コンサルタントが職場の情報を知っているので、面談を通じて自分に合いそうな会社かどうかを聞いたり、コンサルタントに相談して転職活動を進めることができます。
人材紹介会社は、20代向け、ミドル向けなど、紹介会社によって得意な領域がありますので、ホームページなどを見て自分に合う会社か見てみるのもおすすめです。
「派遣」では、人材派遣会社が保有している職場を紹介してもらえます。
「人材紹介」が求職者と企業の間に入るのは”入社まで”なのに対し、「派遣」は”入社後”も派遣先企業との間に入るため、より詳しい職場の内情を知っていることが多いです。また、希望すれば入社を決める前に職場見学をすることもできるので、実際の雰囲気を見て決めたいという人におすすめです。
さらに派遣は、働いている間や辞める際にも、人間関係に悩みにくいという特徴があります。もし派遣で働いている間に「職場の雰囲気が聞いていた内容とちがった」や「指摘したいけど言いづらい」ことがあった場合、派遣会社が代わりに派遣先へ伝えてくれます。そして、3ヶ月や6ヶ月ごとに契約更新のタイミングがあるので、職場が合わなかったときは契約更新をしなければいいですし、更新しない旨を派遣会社に伝えればいいので、退職を切り出しにくい思いをあまりせずに済みます。
ちなみに、「いつかは正社員として働きたい」という方には、「紹介予定派遣」という働き方がおすすめです。「紹介予定派遣」は、派遣期間終了後、派遣先企業との双方の同意があった場合に直接雇用に切り替わる働き方です。派遣期間中にその会社で試しに働いてみることができ、人間関係や細かな雰囲気、社内風土などを体験することができるので、失敗したくない転職におすすめです。
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新しい職場と、新しい人間関係が手に入ったら、いくつか意識してみるといいポイントをご紹介します。ちょっとした行動・しぐさを心がけることで、まわりからの印象は大きく変わりますので、ぜひ試してみてください。
笑顔は、相手に対して「私に敵意はありません」という意思表示の表れ。笑顔で接することで、相手に好意を伝えることができます。好意で接してくる相手を邪険に扱う人はそういませんから、職場では意識的ににこやかに過ごしたいところです。笑顔を意識的に作るには、とにかく口角を上げる&人に見られている意識を持つこと。 職場のデスクに鏡を置いて、いつでも自分の表情をチェックできるようにするのもおすすめです。
出社のタイミングや職場の廊下ですれ違ったとき、自ら声をかけましょう。あいさつは、上司・部下、男性・女性、先輩・後輩に関係なく話しかけることができる、便利なコミュニケーション方法です。元気いっぱいでなくてもかまいません。 笑顔で、相手が言うより先に、目を合わせて言うのが人間関係を良好に保つポイントです。挨拶をすると自分の緊張もほぐれますし、相手からの好感も上がり、その日の仕事もしやすくなります。名前を覚えたら「○○さん、おはようございます」と名前も入れると、より心のこもった、気持ちのいい挨拶になります。
可能な限り早く職場のマナーや仕事を覚えていきましょう。しっかり相手の話を聞き、メモをとって復習をしたり、分からないことを一つ一つ確認したり。はじめは大変なことばかりですが、早く戦力になれるように確実に仕事を覚えていきましょう。時にはミスをしてしまうこともありますが、自信をなくすことはありません。ミスをしてしまったら隠さずに報告をして、再発防止することが大切です。もちろん、〆切を守るなど社会人として最低限のマナーは守りましょう!誠実に仕事をすることで、職場の人間関係をよく保つことができますよ。
いかがでしたか?人間関係はお仕事をしていく中でとっても大切な要素のひとつ。新しい職場で、ぜひ良好な人間関係を築いてください。