営業事務は、社外にいることが多い営業担当者が顧客との交渉などに注力できるように、社内での事務業務をサポートするお仕事です。そのため、会社によっては「営業サポート」や「営業アシスタント」と呼ぶこともあります。具体的な仕事内容は、請求書などの書類作成、受発注データの入力、社内会議用資料の準備などが挙げられます。事務とは言え、依頼された仕事を黙々とこなしていくだけではありません。営業担当者やクライアント企業とうまくコミュニケーションをとって仕事を進めていくことも必要です。ですので、ExcelやWordのパソコンスキルだけでなく、ビジネスマナーやコミュニケーションスキルも求められます。サポートしたときに営業担当者から「ありがとう」と感謝されたときや、顧客と信頼関係を築けたときにやりがいを感じる人が多く、「コミュニケーションをとりながら人をサポートすることが好き」という人におすすめのお仕事です。
営業事務は社内外のさまざまな人と関わりながら営業担当をサポートする仕事ですので、社内外のコミュニケーション能力・タスク管理スキル・臨機応変な対応力・事務処理能力などが身につきます。 社内外のコミュニケーション能力とは、営業さんとすれ違いのないよう意思疎通すること、社内外の人と交渉・調整すること、お客様の話をしっかり理解して受け答えをすることなど、いろいろな方面に向けて気持ちよくやりとりをするスキルのことです。また、営業事務では複数の業務を同時進行ですすめていきますので、「この案件の納期はいつか」「優先順位が高いのはどちらか」「この業務の関係者は誰か」などを把握するための、タスク管理能力も高まります。ルーティン業務だけでなく営業からの頼まれ仕事が発生することもありますので、それに対応できる臨機応変さも身につきます。そして、資料作成や売上データの集計をする際に、Word・Excel・PowerPoint・Accessを使用するので、パソコンスキルと事務処理能力を習得できます。このほかにも、商品の知識、経理の知識、数字を扱うスキル、ビジネスマナー、クレーム対応のノウハウなど…幅広いスキルを学ぶことが可能です。
営業事務の経験を活かして、「経理事務」「英文事務」「秘書」などにステップアップする道もあります。「経理事務」には、請求書・見積書などの書類作成や、売り上げ管理の経験が活かせます。営業事務の経験に、語学力をプラスすることで「英文事務」へ。また、人をサポートすることにやりがいを感じやすいのであれば、秘書技能検定を受けて「秘書」を目指すのもよいでしょう。資料作成を通じて身に付くパソコンスキル、営業担当者・顧客とのやりとりのなかで身につくコミュニケーションスキルはどこでも通用するスキルです。営業事務の経験を通して、上記のお仕事以外の選択肢も増えていくでしょう。もちろん、営業事務としてさらに責任ある仕事をするなどのキャリアアップも可能です。
営業事務の求人のうち、70%は未経験からチャレンジ可能なお仕事。経験がなくても比較的チャレンジしやすいお仕事です。
営業事務になるために必須の資格などはありません。ただ、請求書などの作成を行うため、Word・Excelなどの基本的なパソコンスキルは必要です。社内での会議資料や顧客向けのプレゼンテーション資料などの作成を行う場合もありますので、PowerPointが使えたら活かせます。また、社外の営業担当者や顧客とやり取りしながらお仕事を進めていきますので、電話・メールでのコミュニケーション能力とビジネスマナーも身につけていると、スムーズに仕事を進めることができます。何か資格取得をしたいと考えている場合には、Word、Excel、PowerPoint、AccessといったOffice製品の実技スキルを示すことができるMOSや、一定以上のビジネスマナーの理解があることが示せる秘書検定などがおススメです。