結論からお伝えすると「志望動機」欄と「職歴」欄以外は通常の履歴書と同じです。「志望動機」欄と「職歴」欄の書き方について具体的に見ていきましょう。
派遣会社へ登録をするタイミングの履歴書に、志望動機は必要ありません。
通常、志望動機は「なぜこの会社で働きたいのか」を伝えるために記載します。
派遣のお仕事の場合、雇用契約は派遣会社と結びますが、働く場所は派遣会社ではありませんので、志望動機が機能しません。
また派遣は、派遣スタッフの方がもつスキル及び希望条件と、派遣先企業が任せたい業務及び就業条件のマッチングによって決まります。
こうした理由から、志望動機の内容は重視されませんので、空欄にし、その分他の項目を書くことに時間をかけるのがおすすめです。
どうしても空欄で持っていくのが気になるという人は、自己PRを記載すると良いでしょう。
ただし、紹介予定派遣の場合にはこの限りではありません。紹介先(派遣先)企業を志望する動機を記載しましょう。
職歴は、ご自身がこれまで培ってきた経験やスキルが派遣先で活きると伝える為に大切な記入欄です。職歴が多い場合は特に、漏れのないよう、且つ分かりやすい記載が必要です。
これまでに派遣での就業経験がある場合、その就業については「入社」「退社」ではなく「就業」「派遣期間満了」と表現しましょう。
「A株式会社に派遣社員として就業」といった書き方が一般的です。就業した派遣先が3社以上など多い場合には、「派遣期間満了」を省略して記載します。
[例]
平成X年X月 株式会社Yに入社
平成X年X月 一身上の都合により退職
平成X年X月 A株式会社に派遣社員として就業
平成X年X月 派遣期間満了
派遣された派遣会社が複数あるようであれば、下記のような記載が分かりやすくおすすめです。
[例]
平成X年X月 株式会社Aに派遣登録(派遣先:B株式会社)
平成X年X月 C株式会社に派遣登録(派遣先:株式会社D)
登録のタイミングと就業開始のタイミングがずれている、1つの派遣会社から派遣された就業先が複数ある場合には、下記のような記載もおすすめです。
[例]
平成X年X月 株式会社Aに派遣登録し、下記の職務に従事
平成X年X月 株式会社B 総務部(平成X年X月まで)
平成X年X月 株式会社C 営業統括部(平成X年X月まで)
繰り返しになりますが、大切なのは「漏れなく、分かりやすく」記載をすることです。
尚、派遣先と特別に秘密保持契約などを結んでいる場合には、派遣先社名は記載をしないでおきましょう。
履歴書について書き進めるうちに、「これは書いてプラスになるのか、マイナスになるのか」と迷うこと、ありませんか。
派遣会社は基本的に、派遣先が求めている人材としてマッチしているか。つまり派遣先で従事する仕事で活かせる経験やスキルがあるかを見ています。
そのため履歴書は、自分が派遣先で従事する仕事で活躍できる旨を伝えられるとよいでしょう。
また、登録のタイミングで、応募したお仕事が充足してしまっていることもありますので、万が一に備えて「そのお仕事で活躍できるように」ではなく「希望するお仕事を十分遂行できる」アピールをすると良いでしょう。
ただ、見る内容は、派遣会社や担当者によって様々です。 例えばたくさん職歴があった場合に、契約を満了してくれるか(途中で辞めてしまわないか)不安だと思う担当者もいれば、たくさん経験があるから頼もしいと捉える担当者もいます。 履歴書の項目にPR欄があれば、記載しておくと良いでしょう。
履歴書を作成していて、「この履歴書は派遣先企業に見られるのかな?」と思うこともあると思います。 ただ派遣先は、派遣会社へ履歴書等の提出を求めることはできません。※紹介予定派遣の場合を除きます。
労働者派遣法では、「労働者派遣(紹介予定派遣を除く)の役務の提供を受けようとする者は、労働者派遣契約の締結に際し、当該労働者派遣契約に基づく労働者派遣に係る派遣労働者を特定することを目的とする行為をしないように努めなければならない」と規定されています。
そのため、派遣先があなたの履歴書を見ることはありません。
安心して、派遣会社に向けた履歴書を作成してください。
「履歴書と職務経歴書を持ってきてください」と派遣会社から言われることもあります。職務経歴書とは何なのでしょうか。
履歴書が氏名・年齢・住所をはじめ学歴や職歴を記載するものなのに対し、職務経歴書は各職務において具体的にどのような仕事をして、どのようなスキルを培ったのかを記載するものです。
職務経歴書は、データで作成をする場合にはインターネット上でフォーマットをダウンロードしても良いですし、エクセルでオリジナルのフォーマットを作っても良いです。
コンビニエンスストアやホームセンター、スーパーマーケット、文房具屋さん、100円ショップなどで購入することも可能です。
職務経歴書のフォーマットは、大きく分けて「キャリア式」と「編年体式」の2種類があります。編年体式は最も一般的な形式で、時系列に沿って職務経験を記載します。お仕事を移る回数が少ない方におすすめです。一方キャリア式は、職務経験を分野ごとにまとめたものを指します。複数の職種や部門を経験してきた場合は、こちらの形式がおすすめです。
分かりやすく書こうにも、こんな時はどのように記載するといいのか…そんな疑問にお答えします。
単発であってもれっきとした就業経験。記載の形に決まりはありませんので、就業したことが伝わるよう何かしらの形で記載しましょう。もちろん、通常就業と同じように記載をしてもかまいません。
一つ一つ「就業」「満了」と記載すると多くなってしまう場合には、「各種単発業務(○○、△△、、)」と記載するとすっきりと記載できます。職歴が多くスペースが無い場合や、内容をアピールしたい場合には、職歴については「上記以外の短期就業内容は職務経歴書に記載」と記入した上で、職務経歴書にまとめるとよいでしょう。
スペースに余裕があるようであれば、記載しましょう。
「色んな会社で経理部を経験してきた人なんだな」「営業部や総務部など、色々経験しているのだな」と分かると、より派遣先企業への推奨がスムーズにいったり、もっとおすすめのお仕事を紹介してもらえるかもしれません。
履歴書を持っていくと良いでしょう。
長期のお仕事だったり、応募資格が経験者のお仕事であれば、職務経歴書もセットだとご自身のこれまでのお仕事内容をアピールできます。
PCでの作成が読みやすく、一般的です。
とはいっても、手書きが絶対にNGという訳ではありませんので、自宅にPCが無い場合やプリンターが壊れてしまった場合などは、市販のフォーマットに手書きでの作成でも問題ありません。
希望のお仕事がPCを使うお仕事、特にIT系の派遣先企業の場合は、できるだけPC作成がよいでしょう。派遣会社の面談担当の人に「PCを使える人なのかしら…」と不安に思わせない為です。ちなみに、スマートフォンで履歴書を作れるサイトやアプリもあります。活用してみてもいいですね。
(1)手書きの履歴書の場合
記入をして写真を貼付した履歴書をスキャンして、メールに添付して送りましょう。
スキャナーを持っていない場合には、コンビニエンスストアのスキャナー機能を使うと良いです。PCを保有していない場合には、送付書を用意の上コンビニエンスストアのFAX機能で送るか、PCを保有していない旨を派遣会社に伝え、指示を仰ぎましょう。
(2)PCで作成した履歴書の場合
PCで作成した履歴書の場合、既に履歴書自体はデータなのですが、写真を貼付する方法でお悩みの方が多いようです。
顔写真のデータは、
(1)撮影店でデータにしてもらい受け取る
(2)ご自身で撮影したものパソコンに取り込む
(3)紙の写真をスキャナでパソコンに取り込む
といった方法で入手可能です。
写真データの貼り付け方については、履歴書を作成したソフトの画像貼り付けの方法を参照してください。
いかがでしたか?
書き上げた履歴書は、クリアファイルに入れて派遣会社へ持って行きましょう!