通訳・翻訳は、英語・中国語などの外国語を和訳したり、逆に日本語を外国語に訳すお仕事です。通訳は話し言葉を訳し、翻訳は書かれた文章を訳します。
「通訳」とひと口にいっても、「同時通訳」と「逐次通訳」という異なる通訳スタイルがあります。「同時通訳」は発言者の言葉を2、3秒遅れで通訳し、「逐次通訳」は発言者が話している間にメモにとって一区切りついたら通訳します。
そして「翻訳」のお仕事でも、訳す文章のスタイルがさまざまです。大きく分けると、本・雑誌などを訳す「文芸翻訳」、ビジネス用の文書や契約書などを訳す「実務翻訳」、映画・ドラマなどの映像作品を訳す「映像翻訳」があります。
どの仕事にも高い外国語のスキルが求められますが、読解力とリスニング能力のどちらを重視するかだったり、訳す内容によって必要な専門知識があったりと、活かせる強みは多岐にわたります。
通訳・翻訳のどちらも共通して、語学力(語彙力・専門知識・文化理解)と、コミュニケーション能力を向上させることができます。通訳・翻訳ではもともと語学力が必要ですが、実践を重ねていくことでさらに磨きがかかります。「この場面ではこの言い回しのほうが自然」など、ひとつの意味に対する言い回しの表現が増えたり、通訳・翻訳する分野によっては専門知識が身につきます。また、文化の違いを理解しないと訳せないような表現に出会ったときには文化理解も深まるでしょう。実践のなかで新たな知識を身につけて、次に活かすことができるのが、通訳・翻訳のおもしろさです。そして、社内外のさまざまな人と関わる通訳はもちろん、翻訳も社内の多方面から依頼をもらうことがありますので、コミュニケーション力が向上します。
通訳に特化して身につくスキルを挙げると、傾聴力・臨機応変な対応力があります。通訳する人の真意をしっかり理解し、そのときそのときに応じた対応が必要になる場面が多いためです。
また、翻訳を経験して特に身につくスキルには、PC操作スキル・調査能力が挙げられます。翻訳をする際、文献や学術資料をを調べることがありますので、うまく調べるためのコツをつかんでいくことができます。
通訳でのキャリアップとして、より高度な、またはフォーマルな通訳を任されるようになることが挙げられます。通訳としてスキルアップするためには、通訳力、業界経験(から培った専門知識)、そして通訳経験の3つの要素を高めていく必要があります。そのため、通訳スクールでの継続的な訓練、業界知識の蓄積をし、通訳経験を積んでいくことで、どんどん高度な通訳の仕事を任されます。また、経験を積んでいくことで役員間の会議の翻訳など、よりフォーマルで重大な仕事を任されることもあります。 翻訳のお仕事でも、より高度な翻訳を任されることを目指すことができます。そのために、翻訳の能力を磨き、さらに背景となる業界の専門知識を勉強するとよいでしょう。英語の読み書きが多い仕事や翻訳チェッカーなど、翻訳の仕事につながる経験になりますので、そこから始めてどんどんスキルアップしていくことがお薦めです。
通訳・翻訳の求人のうち、37%は未経験からチャレンジ可能なお仕事。未経験OKのお仕事を見つけた際には積極的に応募をしていきましょう!
通訳・翻訳として働くために絶対に必要な資格はありません。ただ、高い外国語の能力が求められます。そのため、外国語を専攻した学歴、留学経験・海外での居住経験や、TOEIC・TOEFLのスコアがあるとスムーズに就業につなげることができます。通訳と翻訳では重視される外国語スキルが異なり、「通訳」では高いリスニング能力と瞬時の判断力・コミュニケーション能力が、「翻訳」では読解力と文章作成能力が求められます。また、従事する会社の事業領域や部署によって、必要な専門知識(IT、医療、法律の知識など)が求められることもありますので、必要に応じて知識量を増やしていきましょう。
「志望動機が思いつかない」「どの求人に出す志望動機も同じ文章になってしまう」という場合は、企業や仕事の魅力、その企業や仕事で活かせそうなご自身の経験やスキルをまとめてみると志望動機が書きやすくなります。
企業や仕事の魅力ごとに、自分の何が活かせるだろう?と考えていくと、あなただけの志望動機に仕上がりますよ!
なお、派遣ではたらく場合は、志望動機で悩む必要はありません。なぜなら、派遣会社が求職者と企業との間に入り、できることや適性をもとに判断して、お仕事を紹介してくれるためです。 具体的には、お仕事に応募→派遣会社から連絡→派遣会社に行き登録(スキルチェックや希望の確認)、お仕事紹介という流れでお仕事が決まります。