- 証券事務で多いお仕事の内容について教えてください。
- 勤務先としては、証券会社や書類の処理や電話対応を請け負う金融のアウトソーシング会社などが多いです。
証券会社では、株などの金融商品の売買に直接関わる業務ばかりでなく、データ入力や集計・加工、ExcelやWord、Access、PowerPointを使用しての資料作成、本社内で各支店からの問い合わせ対応など証券の知識だけでなく、PCスキルや電話業務経験などを活かせるお仕事もあります。また、担当業務が細分化されていることも多いので、入力や書類の精査がメインの部署ですと証券外務員資格や証券経験がなくてもチャレンジ出来るお仕事もあります。
証券会社の支店では、やはり資格や経験が必須の業務が多く、店頭で口座開設などの各種手続きや金融商品・サービスの問い合わせに対応する接客業務、住所変更や移管手続きを行なうバックオフィス業務、受発注や資料作成、お客さまからの電話対応などを行なう営業サポート事務などの仕事があります。受発注や金融商品説明などを行うケースが多いので、証券外務員資格や経験が必須にはなりますが、NISA関連の業務では、資格がない未経験の方でもチャンスがあり、そこから資格を取得し、キャリアアップされた方もいらっしゃいます。
その他、アウトソーシング会社では顧客情報の入力や印鑑照合、書類確認のための電話対応などの業務があり、これらは資格や業界経験がなくてもチャレンジできることが多く、当社からも多数活躍しています。 - 証券事務のお仕事の傾向について教えてください。
- 現在、お仕事は微増中といったところでしょうか。2013年からの景気上昇に伴い、株式市場も以前より活気が出てきて、一時的に証券業界でもかなりの人数の人材が求められておりましたが、現在は少し状況が落ち着いているかなと思います。
ただ、それでも欠員の補充や増員は継続的あり、人材不足であることに変わりはありません。欠員補充ですと、やはり即戦力となる有資格者・経験者が求められますが、常に不足しており、もう一方の動きとして資格のない方でも、資格を取得させ、育てていこうという動きも出ているように思います。 - 未経験の方がこのお仕事に就くには、どのような方法がありますか?
- 証券系のコールセンター業務は、未経験からでもチャレンジができるケースが比較的多いと思います。特に、規模が大きいコールセンターでは研修も手厚いので、事前に証券外務員資格2種を取得し、じっくり2~3ヶ月研修をした後にデビューし、デビュー後もスーパーバイザーなどがしっかりフォローしてくれる環境の元でお客さまへの対応を身に着けることができます。いずれ証券事務を目指す方にとっても一番の近道かと思います。
事前に資格取得が必要な案件の場合に、派遣会社が資格取得に向けた支援や研修を行っていることもあるので、それを活用するのも良いと思います。最近、こういった案件が増えてきているように思いますので、チャレンジする良いタイミングかもしれません。 - どんなスキルがあると時給アップにつながりますか?
- 証券外務員二種を持っているのでしたら、証券外務員一種を取得すれば、対応できる範囲が広がるので、応募できるお仕事は増えると思います。資格だけで時給アップにつながるとは限りませんが、一種を取得して経験を積むことで、より難易度の高いポジションに就くことができるので高時給の案件にステップアップすることはできます。
その他、証券コールセンターで比較的多いのが、スタートしてから定期的に評価をし、評価に合わせて時給の見直しをして下さるケースです。同じ職場で長く頑張っていくことで仕事の幅も時給アップも目指せるので、そういった制度がある職場を選ぶのも良いと思います。 - このお仕事に求められるのは、どんな人材ですか?
- 知識欲があり、向上心をお持ちの方が求められています。というのも、証券市場が経済などの社会の動きとも連動して日々変化をし、常に新しい知識を吸収していくことが必要となるからです。実際、業務にあたっているスタッフさんからも、証券を売買するお客様の方が詳しくて、勉強しないと対応が出来ないという話を伺います。
事務など、お客様対応以外のお仕事であっても、法改正や社内規則の変更に対応しながら業務を進めていく必要があり、知識欲や向上心は大事だと思います。ですから、「証券業務は面白い!」と興味を持って前向きに向き合ってくださる方が良いですね。
また、重要な数字や情報を扱う仕事なので、正確さが常に求められます。コツコツとデータを合わせていく・チェックしていくということが好きな方も向いていると思います。
将来的にも身につけた知識そのものが、自分自身のためになるのではないかと思います。証券は世の中の動きなども分かり、すごく面白い分野。ぜひ、チャレンジしてほしいと思います。