派遣のお仕事クローズアップ
人気の職種を徹底解剖!先輩スタッフさんや派遣会社の担当者に独自インタビューするコーナーです。

金融(証券)事務のオシゴト

世界中の経済や企業のデータを知ることができるから、面白いんです。龍野 祐子さん / 33歳
職種名
証券事務
仕事内容
証券会社でのアナリストアシスタント業務
龍野 祐子さんのプロフィール
年齢
33歳
お仕事経験
フラワーショップでの販売、家電メーカー知的財産部署での事務
資格・特技
第二種証券外務員、TOEIC785点
現在の派遣先
大手日系証券会社
派遣会社
ランスタッド株式会社
収入
平均5日勤務、月26~27万円
現在、担当している仕事内容を詳しく教えてください。
現在、大手日系証券会社にてアナリストアシスタント業務を担当しています。具体的には、アナリストが分析に使うデータの収集や整理、スケジュール管理などを含む秘書的な業務、投資家向けに提出する資料の作成などを行なっています。データを収集する際には財務諸表を見るケースが多く、それを元にデータを入力したり資料を作成したりします。また、5・8・11・2月など決算月の前後は繁忙期となり、夜遅くまで仕事をすることも。ただ、忙しくない時は定時で帰ることもできます。時期により業務量が変動するお仕事です。
このお仕事を選ばれた理由を教えてください。
経済の動きを肌で感じたかったので、このお仕事を選びました。学生時代は経済とは程遠いことを勉強していましたが、リーマンショックを機に「なぜ会社は潰れるのだろう?」「なぜ円高になるの?」という疑問を持つようになったのです。

もともと学校では経済とは縁のない分野を勉強していましたし、学校を卒業した後に勤務していたのはフラワーショップ。そこから事務的なお仕事をしたいと考え、家電メーカーの知的財産関連部署にてデータの収集や加工、メンバーのタスク管理などのお仕事に携わりました。特許の出願サポートや競合他社の動向ウォッチなどを通し、財務諸表を読むことに抵抗がなくなりましたね。そんな中、より経済というものに興味を持ちもっと追求していきたいと考えたため、第二種証券外務員を受けたのです。無事に資格を取得でき、未経験から証券事務のお仕事に就くことができました。
金融(証券)事務のお仕事のやりがいは、どんなところですか?
私はアナリストのアシスタントということもあり、アナリストの秘書的なポジションです。先にもお伝えしたデータ収集からアナリストの海外出張の手配まで、幅広く対応しなければなりません。繁忙期は業務量が増えるので朝が早く夜が遅くなります。決算が発表された日のうちにレポートを作成するといったスピード感でお仕事をしているので、かなり忙しくなります。ただ、アナリストの方から感謝の言葉をいただけると、頑張って良かったと思います。アナリストから「君がいてくれて助かったよ」と言われた時は、嬉しかったですね。

また、このお仕事をしていると経済の動向をいち早くキャッチできます。最新の情報が次々と入ってくるので、そのような環境の中で仕事ができるというのは、将来的にアナリストになりたいと考えている私にとって大きなやりがいになっています。
このお仕事に役立ったこれまでの経験やスキル、資格はありますか?
第二種証券外務員資格は、証券に関する基礎知識を学ぶことができるので役に立ったと思います。ただ実際の業務は、その資格のための勉強だけではついていけません。

資格の他に役に立ったスキルは3つあります。1つ目はOAスキル。Word・Excel・PowerPointを使用することが多いですが、特にデータの集計に欠かせないExcelスキルは必須。関数が分かれば対応できるかと思います。2つ目は、財務諸表を読むスキルです。業務の中で財務諸表を読むことが多く、これを読むことができないとデータを収集することができません。そして3つ目は英語のスキル。私が働いているのは日系の証券会社ですが、それでも英語のスキルは必要とされています。たとえば、海外拠点にいる日本語を話せない営業スタッフや海外投資家の方とやり取りすることも。また、レポートも日本語と英語の両方を作成することがほとんどです。私は留学経験があり、TOEICのスコアも785点だったので、難なく対応することができました。英語のスキルを持っていると就業の際にアドバンテージになると思います。
このお仕事を通じて、新たに身に付いたスキルがあったら教えてください。
全世界で証券会社や投資家に使われている「Bloomberg」という特殊な専用端末の使い方を身につけることができました。世界中のニュースや情報を調べることができるシステムなので、アナリストから求められたデータを収集したり整理したりする際に欠かせません。この専用端末スキルは、どの証券会社でも活かすことができるので証券事務のお仕事をしていく上では重宝すると思います。
このお仕事を目指す人にひとことお願いします!
データのリサーチや分析の経験は活かせるので、そのような経験をお持ちの方はしっかりアピールすると良いのではないでしょうか。証券事務は、経済の最先端に触れることができるお仕事です。さまざまなデータを元に会社をまる裸にしていくのは、とても面白いですよ。私も実務未経験からこのお仕事に挑戦しました。意欲さえあれば、きっと就業できるはずです。がんばってください!
派遣会社に聞いた!金融(証券)事務
金融(証券)事務で多いお仕事の内容について教えてください。
証券事務で多いお仕事は大きく3つに分けられます。まずは、アナリストアシスタント。機関投資家向けアナリストレポートの作成補助をメインに行なっています。担当業界ごとに分かれているケースが多く、決算データを見てシステムに入力をしたり、財務データや企業のトピックスなどをまとめてレポートを作成したりする仕事です。財務知識があると歓迎されますね。また出張が多いアナリストの秘書的な仕事も担い、スケジュール管理や経費精算も担当することになります。
リサーチアシスタントは、海外拠点に常駐している営業との橋渡し役。海外にいる営業から集めた市場データが日本市場向けに送られてくるので、それをアナリストに渡す価値がある情報であるかどうかを見極め、精査した後にデータ管理します。日本語が分からない方とメールはもちろん電話でのやり取りもあるので、英語のスピーキングスキルが必要です。
アナリストアシスタントとリサーチアシスタントは、外資系・日系問わずグローバルな取引が増えていることから、英語のスキルを求められることが多いです。
そして証券口座管理の仕事。ネット証券会社に多いポジションで、入力内容の確認などを行ない、ネット上での口座開設手続きや口座の残高管理などをシステム上や、場合によっては電話やメールでサポートしています。
金融(証券)事務のお仕事の傾向について教えてください。
お仕事の件数自体は増加はしておらず、空いたポジションを募集するというケースがほとんどです。リーマンショックのすぐ後は募集がかなり減りましたが、その時に比べるといまはやや増加傾向にあります。特に外資系証券会社のほうが募集が活発ですね。
また、最近ではグローバル展開が強まっているため、英語のスキルを求める求人が増加傾向にあります。ですから、英語を学んでいたり留学経験があったりTOEICなどのハイスコアをお持ちであったりする方は、そのスキルが優遇されると思います。
未経験の方がこのお仕事に就くには、どのような方法がありますか?
全くの未経験からチャレンジされる方は、まずは営業事務などのアシスタント職の経験を積むと良いでしょう。その業務の中にリサーチやデータ管理、資料作成などの業務があれば、証券事務の仕事でも活かせると思います。それに加え、財務知識とExcelスキルは必須ですね。貸借対照表や損益計算書への理解や日商簿記2級程度の知識、国際会計検定(BATIC)をお持ちであると有利です。Excelは大量のデータをスピーディかつ正確に集計しなければならないので実務で関数などを使用した経験がないと難しいかもしれません。そして、先にもお伝えした英語力があると優遇されます。たとえ未経験であっても、証券事務に必要な業務スキルをお持ちであれば、就業のチャンスは広がります。
どんなスキルがあると時給アップにつながりますか?
証券関連の資格や英語の資格などがあれば優遇されますが、時給アップにつながるかというと必ずしもそうとは言い切れません。やはり時給アップにつながるのは、業務遂行能力やコミュニケーションスキル、そして仕事への責任感があるかどうかですね。仕事をしていく中でそれが周りから認められれば、時給アップにつながると思います。
このお仕事に求められるのは、どんな人材ですか?
この仕事に求められるのは、証券事務という仕事に興味を持ち、前向きに取り組める姿勢です。数字に強い、責任感がある、スピード感があるといったことももちろん必要ですが、何よりも証券や経済などに強い興味を持っていることが大切です。この業界は日々変化していくもので、そのスピードもかなり速いです。ですから、新しいことを吸収していく姿勢が欠かせませんね。
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