- 金融(証券)事務で多いお仕事の内容について教えてください。
- 証券事務で多いお仕事は大きく3つに分けられます。まずは、アナリストアシスタント。機関投資家向けアナリストレポートの作成補助をメインに行なっています。担当業界ごとに分かれているケースが多く、決算データを見てシステムに入力をしたり、財務データや企業のトピックスなどをまとめてレポートを作成したりする仕事です。財務知識があると歓迎されますね。また出張が多いアナリストの秘書的な仕事も担い、スケジュール管理や経費精算も担当することになります。
リサーチアシスタントは、海外拠点に常駐している営業との橋渡し役。海外にいる営業から集めた市場データが日本市場向けに送られてくるので、それをアナリストに渡す価値がある情報であるかどうかを見極め、精査した後にデータ管理します。日本語が分からない方とメールはもちろん電話でのやり取りもあるので、英語のスピーキングスキルが必要です。
アナリストアシスタントとリサーチアシスタントは、外資系・日系問わずグローバルな取引が増えていることから、英語のスキルを求められることが多いです。
そして証券口座管理の仕事。ネット証券会社に多いポジションで、入力内容の確認などを行ない、ネット上での口座開設手続きや口座の残高管理などをシステム上や、場合によっては電話やメールでサポートしています。 - 金融(証券)事務のお仕事の傾向について教えてください。
- お仕事の件数自体は増加はしておらず、空いたポジションを募集するというケースがほとんどです。リーマンショックのすぐ後は募集がかなり減りましたが、その時に比べるといまはやや増加傾向にあります。特に外資系証券会社のほうが募集が活発ですね。
また、最近ではグローバル展開が強まっているため、英語のスキルを求める求人が増加傾向にあります。ですから、英語を学んでいたり留学経験があったりTOEICなどのハイスコアをお持ちであったりする方は、そのスキルが優遇されると思います。 - 未経験の方がこのお仕事に就くには、どのような方法がありますか?
- 全くの未経験からチャレンジされる方は、まずは営業事務などのアシスタント職の経験を積むと良いでしょう。その業務の中にリサーチやデータ管理、資料作成などの業務があれば、証券事務の仕事でも活かせると思います。それに加え、財務知識とExcelスキルは必須ですね。貸借対照表や損益計算書への理解や日商簿記2級程度の知識、国際会計検定(BATIC)をお持ちであると有利です。Excelは大量のデータをスピーディかつ正確に集計しなければならないので実務で関数などを使用した経験がないと難しいかもしれません。そして、先にもお伝えした英語力があると優遇されます。たとえ未経験であっても、証券事務に必要な業務スキルをお持ちであれば、就業のチャンスは広がります。
- どんなスキルがあると時給アップにつながりますか?
- 証券関連の資格や英語の資格などがあれば優遇されますが、時給アップにつながるかというと必ずしもそうとは言い切れません。やはり時給アップにつながるのは、業務遂行能力やコミュニケーションスキル、そして仕事への責任感があるかどうかですね。仕事をしていく中でそれが周りから認められれば、時給アップにつながると思います。
- このお仕事に求められるのは、どんな人材ですか?
- この仕事に求められるのは、証券事務という仕事に興味を持ち、前向きに取り組める姿勢です。数字に強い、責任感がある、スピード感があるといったことももちろん必要ですが、何よりも証券や経済などに強い興味を持っていることが大切です。この業界は日々変化していくもので、そのスピードもかなり速いです。ですから、新しいことを吸収していく姿勢が欠かせませんね。