派遣のお仕事クローズアップ
人気の職種を徹底解剖!先輩スタッフさんや派遣会社の担当者に独自インタビューするコーナーです。

スーパーバイザーのオシゴト

現場の舵取り成功の鍵は、メンバーやクライアントとの信頼関係にあり。男性 / 24歳
職種名
スーパーバイザー
仕事内容
ソフトウェアユーザーをサポートするコールセンターでのスーパーバイザー
プロフィール
年齢
24歳
お仕事経験
飲食業、レジ、PCパーツ販売、PCパーツユーザーサポート、ソフトウェアサポートなど。
資格・特技
コンシューマー分野でのPC全般、コミュニケーション
現在の派遣先
アウトソーシング企業
派遣会社
株式会社アクアプラス
収入
週5~6日勤務、残業月20時間以内、月25万円程度
現在、担当している仕事内容を詳しく教えてください。
スーパーバイザーと言いましても、コールセンターによって仕事内容の幅がかなり異なります。私が働いているのは比較的規模の大きなコールセンターで、その中のいち部署をまとめるスーパーバイザーとして働いています。メンバーは30名ほどで男女比は5:5、年齢は22歳から40代までと幅広く、メンバーの経験年数も様々。そのため、相手に合わせたコミュニケーションを心がけています。

主な業務は、現場のハンドリングとシフト作成や面談といったオペレーターの労務管理、そして定期的な打ち合わせや報告を通してクライアントと現場の橋渡しをしています。また、プロジェクトマネージャとも密に相談し、時にはリーダー陣が対応しきれないようなクレームに責任者として対応することもあります。
このお仕事を選ばれた理由を教えてください。
スーパーバイザーの仕事は今回が初めてです。以前は、同じコールセンターでオペレーターとして働いていました。もともとパソコンが趣味だったのでPCパーツ販売の仕事をしていましたが、その後、派遣社員としてPCパーツのユーザーサポートの仕事に就きました。そして、ソフトウェアのユーザーサポートを行なう今働いているコールセンターに移り、一次受け、二次受けの対応などを3年ほど経験。スーパーバイザーのポジションが空いたためお話をいただき、スーパーバイザーになったのです。

ずっとコールセンターで働いていたので、スーパーバイザーがどのような仕事なのかは理解していました。先輩から話を聞いていたので大変な仕事だと思っていましたが、部署全体を見渡しながら仕事ができるという部分に面白みを感じ、スーパーバイザーになることを決めました。
スーパーバイザーのお仕事のやりがいは、どんなところですか?
今回で言えばソフトウェアメーカーになりますが、クライアントと約束した目標に、自分達なりのやり方で到達できた時には達成感を味わえます。目標というのは一日の対応件数や応答率のことです。一方、結果が出なかった時はその問題点を考えます。私の勤務するコールセンターでは一日ごとに目標の達成・未達成が分かるので、問題点があっても軌道修正がしやすくとても助かります。

たとえば、メンバーが急遽休んでしまった時、通常の運用では目標を達成することは難しくなります。ではどうすれば良いか?全員に対応方法の変更を共有し、効率を高めつつ対応の質を落とさないようフォローしていく。チーム全員の意識が同じ方向を向き、一体感を大切にしながら良い結果を出せた時は嬉しいですね。

ただ、難易度の高すぎる目標を掲げるとオペレーターは疲弊してしまうので気をつけています。さらに、オペレーター間の均衡を図るところには気を使いますね。他にも、立場上、消費者への案内でミスをしたり、センターのルールを遵守しないオペレーターに注意を促したりすることがあります。相手の気持ちを汲みつつ「最低限の仕事はやってほしい」、「ルールは守ってほしい」と伝えることが難しいです。

そのために欠かせないのはオペレーターとのコミュニケーション。話をすればお互いの距離も縮まるし、考えていることも分かるようになります。自分の趣味を大切にしている人が多いので、そこを切り口に関係性を築いています。
このお仕事に役立ったこれまでの経験やスキル、資格はありますか?
対面でのコミュニケーションスキルが役立ちました。コールセンターのオペレーターは基本的に電話の向こうのユーザーと話をします。一方、スーパーバイザーは電話口ではなく、対クライアント、対プロジェクトマネージャ、対オペレーターとの打ち合わせ・面談など、すべての状況において対面でのコミュニケーションが求められます。私は接客の経験があったので、この部分に関してはこれまでの経験・スキルが活きていると感じています。
このお仕事を通じて、新たに身に付いたスキルがあったら教えてください。
全体を見渡すチカラがつきました。基本的にオペレーターは電話を取ってログを残すという範囲の仕事ですが、スーパーバイザーはオペレーターが取った電話の内容や質を集計してクライアントに報告し、改善すべき部分は改善していく仕事です。1件1件のお問い合わせに着目するだけでは見えないので、この感覚を持てたことは今後のためにも大変有益なことだと感じています。
このお仕事を目指す人にひとことお願いします!
クライアントとオペレーターの間に立って橋渡しをし、時には最終責任者としてクレームに対応することもあります。本当にコミュニケーションスキルが必要になる仕事です。私が勤務しているコールセンターでは基本的にオペレーターからスーパーバイザーにキャリアアップできます。そのため、他のオペレーターとの接点があるので会話の切り口がありますが、最初からスーパーバイザーの仕事をする場合は、オペレーターのことや気持ちを理解する姿勢が欠かせません。周りのメンバーとの関係づくりが難しい仕事です。一方、チームが一丸となって目標に到達できたときの達成感はとても大きなもの。スーパーバイザーを目指す方、またはその道を歩むチャンスがある方はぜひ挑戦してほしいと思います!
派遣会社に聞いた!スーパーバイザー
スーパーバイザーに多いお仕事の内容について教えてください。
スーパーバイザーのお仕事は、オペレーターのマネジメントがメインとなります。具体的には、オペレーターでは難しいお問い合わせへの対応や通話内容のモニタリング、勤怠管理、全体のモチベーション管理、研修の実施、大抵の問い合わせに対応できるトーク集の作成などです。実はバックオフィス業務も多く、総受電件数や応答率、稼働率の分析、売上管理、目標管理の設定なども行ないます。そのため、ExcelやWordのスキルが必要です。特にコールセンターのオープン時であれば、データや数字を管理するフォーマットをゼロから作成しなければなりません。
仕事内容はコールセンターの規模や体制にもよりますが、センターの事業モデルの把握やクライアントへの報告・提案・交渉など幅広い業務を担うこともあります。センターの事業モデルを把握することで自分の部署が目指すゴールを見据えることができ、お客さまとも目的の共有が可能になります。大枠を見据えた上で、どのように部署を運営していくかを考え、実行することが求められます。
スーパーバイザーのお仕事の傾向について教えてください。
例年に比べ、電力・ガス、地方自治体、学校など公的なお客さまのサービスをサポートするコールセンターでのお仕事が増加しています。背景には、新サービスの開始はもちろんのこと、公的・民間に関係なく顧客満足への意識が高くなったことが挙げられます。
また、コールセンターに寄せられたお客様の声をヒントにサービスの改善や新開発に活かす企業が増えており、その貴重な情報の収集拠点としてコールセンターの役割が重要視されています。
最近では、電話を受けるインバウンドコールセンターでも利益を生み出すための動きが求められています。単なる消費者へのサービスや情報提供で終わるのではなく、コールセンターを消費者とのコミュニケーションを図る重要セクションと捉える。問い合わせの中から潜在的なニーズを見極めて製品をPRするインバウンド・セールスが実践されています。
営業的な要素を加えた幅広い対応が個々のオペレーターに求められるため、スーパーバイザーの仕事内容にも変化が出始めています。応対品質を保つことに加え、新たな実務知識の教育・研修にも取り組まなければなりません。扱うサービスや商品、業界知識が必要になるので、その部分もフォローしていくことが求められています。
未経験の方がこのお仕事に就くには、どのような方法がありますか?
スーパーバイザーは、経験や豊富な知識が求められるお仕事なので、まずはコールセンターのオペレーターから始めることをオススメします。やはりコールセンターの仕組みを理解し、電話での対応スキルが必須なのでオペレーターの経験がないと厳しいかもしれませんね。ただ、管理者経験や人材教育経験など、人と携わりながらマネジメントを行なってきた経験があれば未経験でも優遇されると思います。
どんなスキルがあると時給アップにつながりますか?
それぞれのコールセンターによって評価の軸は多少異なりますが、スーパーバイザーとしての勤続年数や業務量の増加、一次対応から難易度が上がる二次対応にポジションが変わった時などに時給が上がる場合があります。他には、資格をお持ちであるとプラスの評価を受けることがありますね。たとえば、証券外務員や薬剤師、看護師など。金融業界や医薬業界などのコールセンターが多くあるので、資格保有者は優遇されることが多いです。
また2010年6月に「全国版コールセンター資格認定制度」がスタートします。この資格を取得することで一定のコミュニケーションスキルを満たしているという目安になるため、アピールできるのではないでしょうか。
このお仕事に求められるのは、どんな人材ですか?
コミュニケーション能力、指導力、判断力、前向きな姿勢など、求められるものを挙げればきりがないかもしれません。面談の際には、これまでの経験を伺い、どのくらいの規模のメンバーをまとめていたか、どのようなメンバーをまとめていたかなどを伺っています。経験の幅によって対応できる幅も決まってくるので、経験が豊富な人材は求められますね。
また、一つ確かなことは、成果を上げているコールセンターは人間関係が円滑だということです。それは現場の舵取りをしているスーパーバイザーの存在によるところが大きいのではないでしょうか。相手の立場に立って考えることができる、気くばりができる、相手の長所を見つけて伸ばすことができるなど、人間性の部分が重要になってくると思います。初めから完璧な人はいないので、オペレーターやセンター全体と共に成長していきたいと意欲をお持ちの方であればチャンスは広がります。
この記事が役に立ったらシェアしよう!
会員登録がまだの方
会員登録をすると、プレゼントがもらえるキャンペーンへの参加や質問の投稿など、より便利にサイトを使うことができます。