- 研究開発関連に多いお仕事の内容について教えてください。
- 大学の研究室や、民間研究所、メーカーの品質管理部門などでバイオや化学系に関わる業務が多いですね。具体的には分析、遺伝子関連の解析、細胞培養、動物実験や、有機合成・生化学実験などです。プロジェクトのコアとなる開発を任されるのは社員の方が多いので、派遣で働く場合は、その補助的なお仕事を任されることが多いようです。
- 研究開発関連のお仕事の傾向について教えてください。
- 研究開発の分野にも、流行のようなものがあります。例えば一時脚光を浴びた遺伝子関連業務は、ゲノム解読が2003年に完了したことで落ち着きを見せています。現在はポストゲノムといわれる解読以降の応用研究が活発です。生命構成の基本分子であるタンパク質を研究し、免疫力を高める商品開発や、身体の細胞を摂取し異なる器官の再生や機能回復に役立てる再生医療などはこれからのキーワードでしょう。
また、動物愛護の影響で動物実験もあまり行われなくなりました。今は中国ギョーザの影響で食品分析の求人が急増していますね。雇用形態としては、開発に携わる求人・分析機器などの技術営業のように知識経験を必要とする求人は紹介予定派遣で社員登用されることが多いです。また、一般派遣でも2~3年同じ職場に勤めるといった長期勤務がほとんどと言っていいでしょう。これは、短期間だと仕事を覚えて活躍してもらうころに契約が終了してしまうと感じている派遣先企業が多いためです。 - 未経験の方がこのお仕事に就くには、どのような方法がありますか?
- 即戦力を求める職場が多いため、未経験の方への門は狭いのが事実です。ただ、業務経験は多少異なっても派遣先と同じ業界での就業経験があると評価されることがあります。また、理系の修士卒の方は学生時代の研究経験が評価され、実務未経験でも「大卒+実務経験2年相当のスキルがある」と認められることが多いため、求人が比較的多いでしょう。
- どんなスキルがあると時給アップにつながりますか?
- 資格よりも実践で経験を積むことが何よりも重要です。2~3年同じ派遣先で勤務することが多いため、就業開始から1年ほど経つと昇給を検討してもらえるチャンスが多いですね。時給がアップした方々に共通するのは「派遣先で求められる内容以上のパフォーマンスを示した」ということです。積極的な姿勢で業務に取り組めば、同じ派遣先での昇給につながり、次の派遣先に移る際にもキャリアアップが図れるでしょう。
- このお仕事に求められるのは、どんな人材ですか?
- 作業自体は黙々と一人で行うことが多いため、几帳面な方・細かいことに気付ける方に向いている仕事と言えます。ただ、すべて一人で完結する仕事でもないため、職場の方々とのチームプレーは欠かせません。自分に任された作業を正確に集中力を持って取り組みつつ、周囲とのコミュニケーションをとることが苦にならない方に向いていると思います。