- CAD設計で多いお仕事の内容について教えてください。
- 設計事務所やゼネコン、ハウスメーカーの設計部署での設計・設計補助業務などのお仕事が多いです。物件としては、官公庁・商業施設・集合住宅・複合オフィスのようなビルや戸建住宅・店舗内装といった建築物の意匠・構造設計、附帯する電気・空調・衛生といった設備設計関係など。そして建設コンサルタントでは、橋梁・道路・河川砂防などの土木設計の図面職がメインとなっています。
また、建築基準法に則った設計スキルやクライアントとの打ち合わせでニーズを正確に把握できる能力も必要です。知識とコミュニケーション能力を要求される点がCADオペレーターと設計職の違いになります。 - CAD設計のお仕事の傾向について教えてください。
- 2014年頃からオリンピック景気の影響を受け、企業も積極的に採用活動を行なっています。ここ数年で1.5倍程度に求人件数が増えています。業種としては人気の新築の意匠設計だけではなく、インテリア内装、設備、土木と建設分野全体に人材が不足しており、著名な設計事務所やインテリアデザイン会社、ハウスメーカー、スーパーゼネコン各社が募集を行なっている状況です。
- 未経験の方がこのお仕事に就くには、どのような方法がありますか?
- 設計職に全くの未経験から就業できるチャンスは多くはありません。しかし、作図経験、設計補助経験をお持ちの方であれば就業できる可能性は高くなります。例えば「実施設計だけは多少経験がある」、「類似物件での設計経験はある」というような企業側の採用条件に近い経験があれば、設計補助職として推薦させていただきます。まずは、CADオペレーター職を業務の一部として設計経験を積むことが一番良いかと思います。
また、新たな知識を吸収できる柔軟性やご自身のポテンシャルをプレゼンテーションできるコミュニケーション能力があれば、好景気における人材不足が追い風となり就業の可能性は開けます。 - どんなスキルがあると時給アップにつながりますか?
- 設計職においては建築士の資格はもちろん評価されますが、実は資格よりも実務経験を重視する傾向にあります。建築物のデザインや仕様のトレンド同様に、流れの早い建築法規を抑えられる事が大事になります。ですので、経験を積むほど時給アップにつながります。さらに言うと、建築なら建築など、一貫したキャリアを積まれている人のほうが評価されます。
- このお仕事に求められるのは、どんな人材ですか?
- 設計職は「クライアントの要求を形にできる知識とコミュニケーションスキル」が求められます。CADオペレータとの大きな違いですね。経験が評価されると先にお伝えしましたが、結局は「どれだけお客様が求めているモノに近づけることができるか」という部分が重要であると言えます。