新型コロナウィルス「5類感染症」移行に伴う変更点は?

2023/05/09 UPDATE

Q.新型コロナウイルス感染症は、2023年5月8日から5類感染症になりました。治療費や感染対策は、どのように変更されるのでしょうか?

A.「5類感染症」移行に伴い変更されるポイントを以下にまとめました。
参考にしていただけると幸いです。


✓治療費について
治療費に自己負担額が生じます。
・診療や解熱剤・鎮咳薬といった費用は、通常の医療と同様に自己負担
・2023年9月末まで、新型コロナ治療薬(ラゲブリオ、ゾコーバなど)は、公費支援が継続され無料
・2023年9月末までの入院医療費は、高額療養費の自己負担限度額から原則2万円減額(2万円未満の場合はその額)

✓外出について
外出等の制限がなくなります。
感染症法に基づく感染した際の就業や日常生活の行動制限はなくなり、外出を控えるかどうかは、個人の判断となります。

【判断の際の参考情報】
発症後5日間は他人に感染させるリスクが高いことに注意が必要です。
(発症後3日間は感染性のウイルス排出量が非常に多く、5日間経過後は大きく減少)
そのため、発症後5日を経過し、かつ症状軽快から24時間経過するまでの間は外出を控えていただくことが推奨され、その後も10日間が経過するまでは、マスク着用やハイリスク者との接触は控えていただくことが推奨されます。

✓基本的な感染対策について
各人の自主的な判断が基本となります。
周囲も個人の主体的な判断が尊重されるよう、配慮いただくことが大切となります。

有効な対策
■手洗いなどの手指衛生
■換気
■三密を避ける

■重症化リスクの高い方(高齢者、基礎疾患のある方、妊婦など)は、流行期においては次のような場面を避けることが有効
・換気の悪い場所
・不特定多数の人がいるような混雑した場所
・近接した会話

■マスクの着脱について
以下のシーンでは、周囲の方に感染を広げないために マスクを着用しましょう。
・医療機関・高齢者施設に行くとき
・混雑した電車やバスに乗るとき

※重症化リスクの高い方(高齢者、基礎疾患のある方、妊婦など)は、ご自身を感染から守るためにマスク着用が効果的です。また、感染が急拡大している時期や、医療機関・高齢者施設など重症化リスクの高い方が多い場面など、時期や場面によっては、感染対策を強化していくことも考えられます。

✓家族や同居者が新型コロナウイルス感染症にかかった場合の対応について
「濃厚接触者」として法律に基づく外出自粛は求められません。
以下に関してご注意いただければと思います。

・可能であれば部屋を分け、感染されたご家族のお世話はできるだけ限られた方で行う
・外出する場合は、新型コロナにかかった方の発症日を0日として、特に5日間はご自身の体調に注意する(7日目までは発症する可能性があります)
・手洗い等の手指衛生や換気等の基本的感染対策を実施する
・不織布マスクの着用や、高齢者等の重症化リスクの高い方と接触を控える等の配慮をする

なお、派遣会社(派遣元)や派遣先企業によってガイドラインやルールを設定されている場合もありますので、現在派遣社員として就業中の方は、詳細を派遣会社ご確認いただくことをおススメします。


参考:
新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行後の対応について
https://www.mhlw.go.jp/stf/corona5rui.html



執筆・編集:派遣の働き方研究所 研究員 鈴木志保