業務中に新型コロナウィルスに感染した場合、労災保険は適用される?

2020/05/25 UPDATE

新型コロナウィルス感染拡大に伴い、派遣で働く方々も日常生活や就業環境に変化を余儀なくされている現状だと思います。その変化の中でみなさんがお感じになる不安や疑問について、Q&A形式でお伝えしていきます。

業務中に新型コロナウィルスに感染した場合、労災保険は適用される?

Q.現在オフィスにて勤務しています。業務に従事している間に新型コロナウィルスに感染した場合、労災は適用されますか?

A.業務に起因して感染したものであると認められる場合には、労災保険給付の対象となります。

なお、業務が原因(業務上災害)と認定されるためには、業務遂行性と業務起因性の2つの要件を満たさなければなりません。業務遂行性と業務起因性を鑑み、負傷や疾病が発生した具体的状況によって、個別に労働災害の適否が判断されます。

業務遂行性
被災労働者(=ケガをした労働者)が労働契約に基づいて事業主の支配下にある状態のことをいいます。労働者が事業場内で仕事に従事している場合はもちろん、休憩時間中で業務に従事していない場合でも事業場内で行動している場合は、事業主の支配下かつ管理下にあると認めらます。

また、出張や運送・配達等の外出作業中など、事業主の管理下をはなれて業務に従事している場合であっても、事業主の支配下にあることに変わりはなく、業務遂行性は認められます。

業務起因性
負傷や疾病が業務に起因して生じたものであることをいいます。

ただし、労災保険法が適用されるためには「労災申請」「業務中の発生であることの証明」などが必要になり、認定されるまでに時間と労力がかかります。 速やかな補償を受けることを目的とするのであれば、 まずは傷病手当金(※)受給の検討をおすすめします。


(※)傷病手当金
4日以上連続で業務に従事できなかった場合など給付対象条件にあてはまる場合、労災に当たらずとも健康保険の傷病手当金を受給することができます。 その場合、療養のために仕事を休み始めた日から連続した3日間(待期期間)を除いて4日目以降から、直近12ヶ月平均の標準報酬日額の3分の2に相当する金額が、傷病手当金として支払われます。

なお、通常「国民健康保険」には傷病手当金制度がありませんが、条例により新型コロナウイルス感染症に感染するなどした場合は「国民健康保険」加入者にも傷病手当金が支給されることがあります。詳細については、お住まいの市町村にお問い合わせください。

参考:
厚生労働省 労災保険給付の概要
https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/rousai/dl/040325-12.pdf
全国健康保険協会 傷病手当金について
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g6/cat620/r307/



執筆・編集:派遣の働き方研究所 研究員 鈴木志保