派遣社員もテレワークは可能?自宅待機を命じられた場合、休業手当は出る?

2020/03/23 UPDATE

新型コロナウィルス感染拡大に伴い、派遣で働く方々も日常生活や就業環境に変化を余儀なくされている現状だと思います。その変化の中でみなさんがお感じになる不安や疑問について、Q&A形式でお伝えしていきます。


1派遣社員もテレワークは可能でしょうか?

Q.新型コロナウィルス対策として派遣先企業からテレワーク(在宅勤務)の指示があった場合、派遣社員もテレワークは可能なのでしょうか?

A.派遣社員もテレワークは可能です。
ただし、テレワークを開始するうえで押さえておくポイントが2点あります。

一つ目は、派遣先企業においてテレワーク環境が構築・整備されている必要があるという点です。 主には、通信環境やルールの整備、セキュリティ対策等になります。

二つ目は、テレワーク開始にあたって労働者派遣法に基づいた手続きが必要になるという点です。 派遣社員の就業場所は、派遣元企業と派遣先企業との間で締結する労働者派遣契約において予め明示されており(労働者派遣法 第26条第1項二号、第34条)、労働者派遣契約で定めていない就業場所(派遣社員の自宅等)で勤務をする場合、労働者派遣法に基づいて契約変更する必要があります。

その契約変更等の手続完了をもってテレワークが可能になります。

2自宅待機を命じられた場合、休業手当は出ますか?

Q.派遣先企業で新型コロナウィルス感染者が出て自宅待機を命じられた場合、休業手当は出るのでしょうか?

A.就業予定日に会社の都合で休業することになった場合は、休業手当支給の対象になります。

労働基準法第26条において


(休業手当)
第二十六条 使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中当該労働者に、その平均賃金の百分の六十以上の手当を支払わなければならない。



とあり、就業予定日に「使用者の責(会社の都合)」で休業することになった場合「会社は平均賃金の60%以上の支払い義務」が発生します。なお、派遣社員に関して休業手当の支払い義務が発生するのは、派遣元企業(派遣会社)になります。

「使用者の責(会社の都合)」にあたるかという点に関しては、各企業の状況によるところもありますので、不明点がある場合は所属している派遣会社に確認することをおすすめします。

3「小学校休業等対応助成金」は、派遣社員も対象になりますか?

Q. 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う臨時休校で仕事を休まざるを得なくなっています。政府が発表した「小学校休業等対応助成金」は、派遣社員も対象になるのでしょうか?また、支給額など具体的にはどのような内容なのでしょうか?

A.2020年3月2日に政府より「小学校等が臨時休業した場合等に、その小学校等に通う子の保護者である労働者の休職に伴う所得の減少に対応するため、正規雇用・非正規雇用を問わず、労働基準法の年次有給休暇とは別途、有給の休暇を取得させた企業に対する助成金を創設します」と発表がありました。

つまり派遣社員も対象であり、小学校などに通う子どもの臨時休校に伴って仕事を休まざるを得なくなった場合、以下の内容で賃金補償が受けられることになります。

支給対象
1.新型コロナウイルス感染症に関する対応として臨時休業等をした小学校等に通う子ども
2.新型コロナウイルスに感染した又は風邪症状など新型コロナウイルスに感染したおそれのある、小学校等に通う子どもの世話を保護者として行うことが必要となった労働者

内容
2020年2月27日から6月30日において、 有給休暇を取得した対象労働者に支払った賃金相当額×10/10
※1日1人当たり8,330円を助成の上限とします。(大企業、中小企業ともに同様)
※申請期間:2020年9月30日まで

参考:厚生労働省ホームページ
リーフレット(新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応助成金)【詳細版】



執筆・編集:派遣の働き方研究所 研究員 鈴木志保