派遣のお仕事クローズアップ
人気の職種を徹底解剖!先輩スタッフさんや派遣会社の担当者に独自インタビューするコーナーです。

翻訳のオシゴト

言葉と言葉の橋渡し。母国語の奥深さを知ってこそ伝えられることがあります女性 / 27歳
職種名
翻訳
仕事内容
海外各メディアのニュース・記事の翻訳
プロフィール
年齢
27歳
お仕事経験
1年
資格・特技
外国語の聞き取り
現在の派遣先
大手出版社
派遣会社
株式会社ホンヤク社
収入
週2回勤務で月7万円~9万円ほど(副業あり)
現在、担当している仕事内容を詳しく教えてください。
海外の新聞や雑誌などで報道されたニュースや記事を日本語に翻訳するのが主な仕事です。国ごとの担当がいるのですが、私はブラジルを担当しています。言語はポルトガル語です。
このお仕事を選ばれた理由を教えてください。
実は私はブラジル生まれで、10歳まで向こうで暮らしていました。大学でもポルトガル語を専攻し、アルバイトで通訳や翻訳も経験していたんです。卒業後は家業を手伝っていたのですが、特に語学力を活かす仕事ではなかったので、またポルトガル語を勉強したいと思っていたところに、今のお仕事の募集を見つけました。ブラジルで生活していたからこそ理解しうる現地の風土や文化を日本に伝えていきたいと思い、希望しました。
翻訳のお仕事のやりがいは、どんなところですか?
専門知識を深められることですね。「ここまで知識があれば充分」ということがないので、勉強すればするほど自分の翻訳力に繋がっていくのを実感できます。あれこれ調べて翻訳を終えた時はやはり達成感があります。今の仕事は国際政治や文化など必要とされる知識の範囲が比較的広く、翻訳する記事にスラングが含まれていることがあるのですが、辞書に書かれた言葉で文面通りに訳すだけではその「旬」が出せないことが多いので、日本語でどう伝えるか苦心することも多々あります。外国語だけでなく正しい日本語の知識も必要なんだと、この仕事を通して改めて感じています。
このお仕事に役立ったこれまでの経験やスキル、資格はありますか?
学生時代、ブラジルの歯のホワイトニング技術のマニュアルを歯科医向けに翻訳したことがあるんです。アルバイトだったのですが一人で完成させなければならず、辞書にも載っていない薬品名を必死で調べて完成させました。翻訳という仕事の流れが理解できましたし、今の仕事を希望した時もその経験を評価していただけたのだと思います。資格は特に持っていません。ポルトガル語検定というものもあるようですが、受けたことはありません。英語も多少学んでいるのでTOEICは受験していますが、仕事に就くためにというわけではありません。
このお仕事を通じて、新たに身に付いたスキルがあったら教えてください。
知識の習得のためにアンテナを広く張ろうという意識が強くなりました。専門分野の知識だけでなく、日本語の語彙力・表現力を高めることが重要と感じたので、テレビや新聞、雑誌や広告などで表現の良い文章やキャッチフレーズを書き留めるくせがつきました。目の前の仕事に直結していないからといって、知る必要のないことなんてない、と思うようになりましたね。
このお仕事を目指す人にひとことお願いします!
語学レベルをアピールする資格は多種ありますが、大切なのは経験の積み重ねだと思います。翻訳を未経験から始める方は、小さなきっかけでも貪欲に経験していく方が結果的に近道だと思います。また、外国語と共に日本語の語彙や奥深さを知ろうとすること、海外の方と積極的にコミュニケーションをとる機会を持つことをお勧めします。
派遣会社に聞いた!翻訳
翻訳に多いお仕事の内容について教えてください。
派遣マーケットでは、マニュアルや契約書の翻訳など、ビジネス分野での翻訳業務が多くなります。特に、IT、医療、金融業界では海外の企業からのノウハウ・技術の導入、日本企業の進出が活発なこともあり、需要が非常に伸びています。翻訳というと海外小説など文芸の分野での仕事をイメージされる方もいらっしゃいますが、文芸分野での仕事は著名な翻訳者に名指しで仕事が入るといった間口の狭い世界なので、求人はほとんどないといっていいでしょう。文芸の分野では語調やニュアンスを伝える素養を求められるのに対し、ビジネス分野での翻訳は語学力だけでなく担当する分野の専門知識を要求されることが多くなります。
翻訳のお仕事の傾向について教えてください。
近年はあらゆる業界で企業の活動がグローバル化していることもあり、翻訳の需要は増加傾向にあります。世界的公用語である英語はもちろん、最近では中国語や韓国語のニーズが増えています。中国はアジア圏の中でも経済成長がめざましく、日本への進出を考える企業も多いことが背景にあります。韓国は半導体・通信技術が進んでおり、日本企業が技術を導入するにあたりマニュアルなどの翻訳の必要がでています。
未経験の方がこのお仕事に就くには、どのような方法がありますか?
プロフェッショナルとして通訳業務・翻訳業務で活躍されている方に伺うと、初めは外資系や海外取引の多い企業での外国語事務や秘書業務といった仕事の中で、社内通訳・社内翻訳の仕事を任されるようになり、それがきっかけで経験を積み、フリーランサーとして独立される方が多いようです。辞書にも載っていない専門用語を訳すこともしばしばなので、用語集や業務マニュアル、OJT制度を用意して受け入れ環境を整えている職場も多くあり、翻訳業務経験がなくても、業界や専門用語の知識があれば強みになるでしょう。また、経験と並行して通訳・翻訳のスクールに通ってスキルを身に着けていると評価してもらいやすいと思います。
どんなスキルがあると時給アップにつながりますか?
TOEICや各国語の検定は、選考条件として目安となることはありますが、取得スコアや等級そのものが時給アップに繋がることはほとんど無いと捉えております。時給アップの決め手は、特定分野での経験値と専門知識によるものが大きいでしょう。業務の高度化・専門化に伴い、企業が求める専門知識の水準は年々上昇しているため、知識を深める努力を続けることが鍵となるでしょう。
このお仕事に求められるのは、どんな人材ですか?
経験を積んでも新しい知識や情報を取り入れる努力を惜しまない向上心が求められます。外国語であっても日本語であっても、言葉の使い方は日々変わっています。特定分野の専門用語以外にも常に新しい言葉や表現、情報を吸収しなくてはならないというのはとてもタフなことですが、日々の積み重ねが活躍の場を広げることになると思います。
この記事が役に立ったらシェアしよう!
会員登録がまだの方
会員登録をすると、プレゼントがもらえるキャンペーンへの参加や質問の投稿など、より便利にサイトを使うことができます。