- WEBデザイナーで多いお仕事の内容について教えてください。
- WEBデザイナーのお仕事は、プロジェクトにより異なる部分もありますが、WEBサイトの制作、WEBサイトの修正・運用、WEBサイトの開発と、大きく3つに分けられます。
WEBサイトの制作とは、サイトをコンセプトの決定から具体的なデザインを考え、実際に作成をする仕事で、規模により複数名で分担して一部分を担当する場合と、すべてを一人で担当する場合とがあります。WEBサイトの修正・運用とは、完成したサイトが適切に運営されるよう、情報の更新を行なったり、必要であれば機能を追加したりする仕事になります。そして、WEBサイトの開発。複雑なデータと連動するようなシステムの開発部分はエンジニアが行ないますが、ページ遷移部分や簡単なコーディング程度であればWEBデザイナーが行なうケースもあります。
また、派遣先としては自社のサイトデザインする場合と、様々な企業のサイト制作を請け負っている場合の2通りがあります。前者であれば、自分のアイデアなどを比較的反映しやすいという良さがあります。一方、後者であれば、様々なサイト制作に携わることができるのでWEBデザイナーとしての実績も積みやすいと思います。 - WEBデザイナーのお仕事の傾向について教えてください。
- WEBデザイナーの募集は、依然として一定数あります。ただ、以前は多かったモバイル向けサイトの制作が減り、その代わりスマートフォン向けサイトの制作が増えています。現在、PCサイトのスマートフォン化やFacebookページのデザインなどが多くなっています。コーディングをする際の言語も、今はHTML5やCSS3、JavaScriptが主流です。技術の進化が早い分野ですので、新しい技術を習得している方のほうが、お仕事の選択肢が広がります。
派遣先としては、ソーシャルサービスを展開している会社やゲームアプリ開発会社が増えています。やはりスマートフォンの普及が、WEB業界に与えている影響が大きいと言えます。
また、これは私の見解ですが、近い将来、インターネットを閲覧できるデバイスがパソコンやスマートフォンにとどまらず、タブレットやテレビといった形で広がっていくと考えています。そうなると、WEBデザイナーが活躍する場が広がるのではないかと思っています。そのため、WEB業界の動向をチェックし、求められている言語やスキルを把握しつつ、自分にできることは何かを考えて経験を積んでいく必要があります。 - 未経験の方がこのお仕事に就くには、どのような方法がありますか?
- まずは、HTMLやCSSにおけるコーディング技術、IllustratorやPhotoshopでのデザインスキルを身に付けることが必須です。そういったスキルは、独学でも習得が可能ですが、専門学校や職業訓練校に通うことをお勧めします。いくつか実際にWEBサイトをデザインし、制作実績を積むことが一番だと思います。次に、実務経験を積むことを目的に、アルバイトや実務未経験OKの派遣の仕事にチャレンジしてみてください。WEBサイトの運用・更新といった仕事であれば、比較的未経験からでも就きやすいかと思います。
その後、バナーやランディングページのデザイン、またはサイトコーディングなどの仕事へキャリアアップし、それらを習得できたらサイト全体のデザインや志向性によってはWEBディレクターとしての道もあります。
WEBデザイナーを目指すとなると、スキルや経験ばかりに注力しがちですが、どのような現場でも重視されているのがコミュニケーションスキルです。サイトづくりは、プロジェクトメンバーで協力しながら進める仕事。いくらスキルや経験があっても、コミュニケーションスキルがないと成り立りません。「相手が何を望んでいるのか」、「何を実現したいのか」を考えながら進めていく必要があります。 - どんなスキルがあると時給アップにつながりますか?
- いま求められているのは、HTML5やCSS3、JavaScriptなどのスキルを持っている方です。特にスマートフォンサイトのデザインをする際には必要になるスキルなので、こういったスキルを持っていると時給の高い仕事に就くことができます。HTMLやCSSを習得している方であれば、HTML5やCSS3も比較的簡単に理解することが可能です。勉強をして、プラスアルファのスキルを身につけると良いです。
- このお仕事に求められるのは、どんな人材ですか?
- お客様のニーズを汲み取り、Web制作に落とし込むことのできる技術力とデザインセンスをお持ちの方が求められています。自分が作りたいサイトではなく、お客様が作りたいと思うサイト、ユーザーが必要とするサイトを作っていくスタンスが大切です。そしてサイトを作る際にも、常にWEB業界は進化しているので、勉強をして情報をキャッチアップしていかなければなりません。努力も必要になります。
また、チームでの業務になるので、円滑にプロジェクトのミッションを遂行するコミュニケーション能力、協調性に長けた方ですと、就業チャンスが広がります。そして、納期のある中で修正の依頼などにも対応する必要があるため、粘り強く責任感を持って取り組んでいただける方が求められています。
WEBデザイナーのお仕事に応募していただく際に、実際の作品をご提出いただくことがほとんどです。デザインセンスやコーディングにかかった時間、さらにテキスト部分や画像処理の完成度など細かい部分もチェックさせていただきます。そして面談の際には、これまでの経験や作品実績についてお話を伺い、質問に対する受け答えや表情などを見て、コミュニケーションスキルを見させていただきます。 色々とお伝えさせていただきましたが、一番大切なのはコミュニケーションスキルです。お客様から求められているもの、サイトユーザーから求められているものを創り上げるためには欠かせません。