「ゆくゆくは正社員になりたい」という方にオススメ!「紹介予定派遣」の働き方や法律を解説!

2020/05/01更新
「紹介予定派遣」という働き方をご存知でしょうか。

紹介予定派遣とは、派遣先企業での直接雇用を前提とした派遣契約のことです。一定期間は派遣スタッフとして働き、派遣期間が終了したタイミングで派遣スタッフ・派遣先企業の双方が合意した場合に、正社員や契約社員など直接雇用契約へと切り替えることができます。

「正社員になりたいけど、自分に合う仕事がわからない」「職場環境を見極めてから正社員になりたい」という方にとっては、実際に働いた上で判断できるので安心できる働き方です。

また、紹介予定派遣は正社員雇用を目指す際の一つのルートでもあります。正社員ではなかなか採用されなかったという方の中にも、紹介予定派遣から正社員へと切り替えることができたという方もいます。将来的に正社員になりたいという方は、ぜひ「紹介予定派遣」も選択肢の一つとして理解を深めてみてください。

1紹介予定派遣ってなに?

紹介予定派遣は、派遣先企業での直接雇用を前提とした派遣契約のことです。

繰り返しになりますが、紹介予定派遣とは、派遣先企業での直接雇用を前提とした派遣契約のことです。最長6ヵ月間の派遣期間中に実際に就業先企業で仕事をし、期間終了後に派遣スタッフと企業の双方の合意が得られた場合、直接雇用へと切り替わります。

仕事内容や職場環境を体感した上で、直接雇用になるかどうかを決められるため、派遣スタッフの方にとっては仕事内容や環境が自分に合っているかを見極められるメリットがあります。企業としても、仕事ぶりや人柄を知った上で直接雇用に切り替えられる点や、入社後に「イメージと違った」という理由での早期離職を防げる点は魅力です。

直接雇用後の雇用形態は、正社員の場合もあれば、契約社員やアルバイトである場合もあります。また、福利厚生は派遣期間中は派遣会社の、直接雇用後は就業先企業の待遇が適用されます。

派遣期間が始まる前に、直接雇用後の雇用形態や福利厚生を知ることもできます。「絶対正社員がいい!」「週に2日は必ず休みが欲しい」など譲れない条件がある方は、雇用契約時の確認が必須です。

2紹介予定派遣についての法律

紹介予定派遣に関する法律

紹介予定派遣を進める上で、法律で定められているルールがあります。それらのルールについてご紹介します。

●どの派遣会社も「紹介予定派遣」のお仕事を紹介できるわけではない
「人材派遣業」を行なう場合、企業は厚生労働省の許可を得なければなりませんが、紹介予定派遣を行なう時とは、「人材派遣業」とはまた別の許可を厚生労働省から得なければなりません。紹介予定派遣は「人材紹介業」であり、「人材派遣業」とは異なるからです。

●派遣期間は最長6ヵ月!
紹介予定派遣での派遣期間は法律で最長6ヵ月であることが定められています。反対に「〇日以上」「〇ヵ月以上」など最短期間の定めはなく、派遣期間が数日のものから、3ヶ月程度としている求人もあります。

●就業開始前の面接が可能
派遣で働く場合、就業前の面接は法律で禁止されていますが、紹介予定派遣の場合は派遣期間前の面接が認められています。面接の申し入れや応募書類の提出は派遣会社を通じて行なわれます。

面接に苦手意識を持たれる方も多いですが、紹介予定派遣の場合は面接前に派遣会社に相談ができたり、レクチャーが受けられたり、場合によっては面接に同席してもらえたりすることがあります。

●直接雇用後に「試用期間」はナシ
派遣期間を終了し、双方の合意のものと直接雇用へと切り替わった後、直接雇用をした企業は試用期間を設けることはできません。派遣期間中自体が試用期間のようなものに当たるためです。

●直接雇用を断った場合、企業はその理由を明示する必要がある
紹介予定派遣では、派遣期間終了後にスタッフ・派遣先企業の双方の合意が得られた場合に直接雇用へと切り替わります。派遣スタッフ側が直接雇用を希望していても、企業側が断るケースも残念ながらあります。その場合、派遣スタッフの求めがあった際には、企業側は書面等で理由を明示しなければなりません。

派遣スタッフ側から断る場合、書面等を提出しなければならないといった法律はありません。ただ、どんな点が嫌だったかなどについては派遣会社にお伝えしましょう。希望や条件に合ったお仕事の紹介が得られやすくなります。

3実際に直接雇用になれるの?

紹介予定派遣で働いた経験のある方の66%が直接雇用へ

紹介予定派遣での就業を考えた際、気になるのは「本当に直接雇用に切り替えられるのか」という点だと思います。エン派遣の姉妹サイト、「ウィメンズワーク」で2018年に実施した「紹介予定派遣」についてのアンケートでは、紹介予定派遣で就業経験のある方の66%が直接雇用に切り替わったという結果があります。

アンケートでは、紹介予定派遣で就業してみて良かった点についても伺っていますので、コメントをご紹介します。

Q.紹介予定派遣で就業した後、直接雇用になりましたか?

Q.紹介予定派遣で就業して良かった点を教えてください。

「直接雇用に切り替わる前に社風を知れた。派遣会社の担当者のフォローがありがたかった。」
(mimlmbさん/30歳/愛知県)


「派遣社員としての就業実績を会社に理解してもらえ、直接雇用後の仕事や人間関係がスムーズになる。」
(beltaさん/37歳/東京都)


「職場の雰囲気を把握した上で就業でき、自分の能力を把握されたうえでの採用なので、継続して働きやすい。」
(ちいさん/37歳/愛知県)


「不安な時期に派遣会社の方が時々会社に訪問してくれてお話しできて安心できた。」
(わたももさん/26歳/東京都)


「正社員雇用への道が、通常の転職活動よりも容易であった。」
(もかさん/27歳/愛知県)


「仕事内容や職場の雰囲気等時間をかけて確かめられたので納得して働けました。出産後復帰での再就職だったので社会復帰にも時間をかけられ良かったです。」
(そらてりさん/42歳/東京都)

4「無期雇用派遣」とどう違う?

紹介予定派遣として直接雇用された後は、直接雇用後の雇用形態が正社員であった場合、期間の定めなく働き続けることになります。“期間に定めがなく働ける”という点で「無期雇用派遣」とどう違うのかが気になるという方もいらっしゃるかもしれませんので、無期雇用派遣との違いについても触れていきます。

「無期雇用派遣」とは?

紹介予定派遣と無期雇用派遣の違いについてお伝えする前に、「無期雇用派遣」がどんな働き方なのか、通常の派遣とどう違うかという点についてお伝えします。

「無期雇用派遣」とは、派遣会社と期間を定めない雇用契約を結ぶ働き方です。無期雇用派遣と通常の派遣で大きく違う点は「雇用関係」「就業先で働き続けられる期間」です。

まず「雇用関係」については、無期雇用派遣では派遣会社と期間を定めない雇用契約を結びます。派遣期間が終了し、次の就業先が決まるまでの待機中も派遣会社との雇用関係があるため、給与の支払いが受けられます。通常の派遣スタッフの場合は、就業先企業で勤務している間のみ派遣会社と雇用関係を結びます。そのため、派遣期間が終了した後は、雇用関係が切れ給与の支払いはなくなります。

次に「就業先で働き続けられる期間」についてですが、無期雇用派遣の場合は、就業先企業と派遣会社間の派遣契約が続いている限り、同一組織内であっても働き続けることが可能です。通常の派遣スタッフの場合、同じ組織内で3年以上勤務することができないことが法律で定められています。一つの職場で働き続けられる可能性があるというのも、無期雇用派遣の特徴の一つです。

「紹介予定派遣」と「無期雇用派遣」の違い

紹介予定派遣の場合、就業先企業で直接雇用となったら就業先企業で働くことになりますが、無期雇用派遣の場合は、就業先が変わる可能性があるという点が違います。また、紹介予定派遣の場合、直接雇用後は就業先企業の給与制度や福利厚生が適用されますが、無期雇用派遣の場合は雇用主である派遣会社の給与制度や福利厚生制度が適用されます。

紹介予定派遣と無期雇用派遣のどちらが良いのかは個人の志向によって異なります。正社員など直接雇用され一つの企業で継続して働きたいという希望があれば紹介予定派遣の方が合っていると言えますし、そうではなく様々な企業や職場、仕事を体験したいということであれば無期雇用派遣の方が向いていると言えます。

5最後に

「紹介予定派遣」は、一般的には広く知られた働き方ではないかもしれませんが、入社後のミスマッチやギャップを防ぐことに繋がる点では、非常に魅力的な働き方です。また、派遣会社に紹介してもらえる点で、正社員雇用の求人に直接応募するよりも入社時のハードルが低いという点でも魅力だと言えます。もしご興味がありましたら、ぜひ挑戦してみてください!

会員登録がまだの方
会員登録をすると、プレゼントがもらえるキャンペーンへの参加や質問の投稿など、より便利にサイトを使うことができます。