派遣のお仕事クローズアップ
人気の職種を徹底解剖!先輩スタッフさんや派遣会社の担当者に独自インタビューするコーナーです。

CAD(BIM)オペレーターのオシゴト

PC上で建物ができていく過程が面白い。そして、実物を見た時は感動モノです。女性 / 35歳
職種名
CAD(BIM)オペレーター
仕事内容
BIM推進部署での社員サポート
プロフィール
年齢
35歳
お仕事経験
調理師、CADオペレーター
資格・特技
調理師免許
現在の派遣先
大手ゼネコン会社
派遣会社
株式会社CADネットワークサービス
収入
平日5日勤務、残業なしで、月30万円程度
現在、担当している仕事内容を詳しく教えてください。
現在、大手ゼネコン会社でBIMという3次元の建物モデルをつくることができるCADソフトを社内に推進する部署で働いています。新しいソフトなので、社内であまり使える人がいないため、私が社員の方々のBIMに関する質問に回答してQ&Aをまとめたり、建設に必要な基本事項がそろっているテンプレートを整備したり、相談を受けて実現したいことを手伝ったりしています。

BIMはCADソフトの一種なのですが、単に3Dで見えるだけではなく、素材や色味の情報も合わせて図面の中で建物を組み立てていけるソフトです。たとえば、内装のパースを作成するにも、ドアや床の色・素材・メーカーを指定したり装飾をほどこすことができます。そのため、よりリアルな図面として活用することが可能です。建築業界の中では新しいソフトなので、これを社内に広めることでよりスムーズに建設工程を進めることができるようになります。
このお仕事を選ばれた理由を教えてください。
友人たちからCADオペレーターを勧められたというのが、このお仕事に興味を持ったきっかけです。手に職がつき、安定して収入を得られるということもメリットに感じていました。

私は、学校を卒業した後、調理師として働いていましたが、将来のことを考え、選んだのがCADオペレーターというお仕事です。CADの知識を身に付けるために、スクールに半年ほど通いました。

スクールを経て、最初の内は2DのCADオペレーターとしてキッチンメーカーで働いていたのですが、建築の知識があまりなかったこともあり、正直2Dの図面を読み取るのは難しくて苦戦していました。次の勤務先で出会ったのがBIMという3DCAD。派遣会社の研修や派遣先で教えて頂き、BIMのほうがより建物をイメージしやすく自分に合ったようで、楽しいと思えるようになったのです。分かりやすく、画面の中で建物や部品が完成していくことが楽しくて、気づけば7年以上も続いています。
CAD(BIM)オペレーターのお仕事のやりがいは、どんなところですか?
一番のやりがいは、設計者の方の考えが形になっていくところです。パソコンの中で値や素材情報などを入力していくと建物が完成していくのですが、それがとても面白いです。

時には、社員の方々から動く部品を描く相談が来たり、形状が難しい部品の作図依頼が来たりするのですが、それにうまく応えられた時は嬉しいですね。

ただ、社内には長年この建設業界で経験を積んで来たベテランの方もいらっしゃるので、これまでの2DCAD図面と同じような表現をしたいという要望も多いです。けれども、BIMでは実現できない部分もあります。そのような時に、BIMソフトならではの利用方法を理解してもらう事が大変ですね。
このお仕事に役立ったこれまでの経験やスキル、資格はありますか?
私が使っているBIMソフトは、Revit Architectureという種類なのですが、その操作経験が一番役に立っています。あとは、周りの人とうまく関係性をつくっていけるかどうかが重要だと思います。CADオペレーターというと黙々と図面に向かっているというイメージを持っている方もいると思いますが、実は色々な方とやり取りがあったり、設計士の方から正しく意図を汲まないといけなかったりします。なので、コミュニケーションスキルは必須ですね。

また、私は小さい頃から日曜日の新聞折り込みチラシに入ってくる住宅の間取り図が大好きでした。なので、そういう住宅やインテリアなどに興味を持っているとスムーズに仕事に就けるかと思います。そして、細かい作業が好きな方のほうが向いているのではないでしょうか。
このお仕事を通じて、新たに身に付いたスキルがあったら教えてください。
Revit Architectureという3DCADのBIMソフトを使用する社員の方々が使いやすいようにテンプレートを整えるのも私の仕事です。そのテンプレートを作成する際に、自分も知らなかったような操作を覚え、分からない人に分かりやすく説明するスキルが身に付きました。
このお仕事を目指す人にひとことをお願いします!
自分が建物のパース図を作成し、PC上で色々な値・情報を入力していく中で建物ができていく感覚がとても面白いと思います。また、実際に自分が携わった建物を見た時の感動は大きいですね。 CADの知識は、必要に応じて自分で学んでいかなければなりませんが、経験が着実につみあがっていくことにやりがいを感じられると思いますよ。最初は分からないことばかりですが、続けていれば絶対にできるようになるので、頑張ってください!
派遣会社に聞いた!CAD(BIM)オペレーター
CAD(BIM)オペレーターで多いお仕事の内容について教えてください。
CADオペレーターは、大きく分けてマンション・戸建・施設などの建築系、橋や街づくりなどの土木系、カメラや車などの機械系の設計に関わるお仕事があります。CADオペレーターというと、デザイナーや設計士の指示を受けながら、図面を作成するお仕事がほとんどですが、設計補助や設計アシスタントなど設計要素が含まれることもあります。
弊社で主にご紹介しているのは、大手のゼネコンやハウスメーカー、建築事務所にて、商業施設・マンション・集合住宅などの建築物のデザインを担当するCADオペレーターのお仕事が多いです。
CAD(BIM)オペレーターのお仕事の傾向について教えてください。
ここ最近は、日本でのオリンピック開催決定や景気向上などの影響で、建築業界全体でお仕事が特に増えている状況です。建築業界では、世の中の動きと半年遅れて波が来る傾向があるので、2013年からオーダー数が伸びはじめ、2014年にかけてかなり増えている状況です。それに伴ない設計士や施工現場スタッフの人手不足が問題になっており、CADオペレーターも例外ではありません。
また、最近求められる知識としては、2Dよりも3Dの方が増えてきていると思います。BIMやCIMといった3Dソフトですと、建設工程の全体像をつかみやすくなり、お客様へのプレゼンテーションや施工管理の場でも3Dが主流となってきています。
未経験の方がこのお仕事に就くには、どのような方法がありますか?
派遣の場合は即戦力が求められることが多いため、未経験OKのお仕事は多くはありません。ただ、大学や専門学校、職業訓練校などで建築の基礎知識を学び、CADにも触れていた方であればチャンスはあります。現在、建築業界の人材不足という背景もあるので、ヒューマンスキルの高い方であれば「未経験からうちで育てるよ!」というCADの研修環境が整っている企業もあります。新しいソフトや知識などを覚えることに前向きな方、吸収力のある方ですと未経験からでも就業しやすいかと思います。
また、未経験から始めるのであれば3DのCADスキルを習得されることをおススメします。いま業界全体が2Dから3Dに移行する動きがあり、2DCADの経験・知識があるから3DCADも扱いやすいかと言うとそういう訳ではありません。なので、未経験から3DCADを学ぶことは未経験としてのハンデがないのでおススメです。
どんなスキルがあると時給アップにつながりますか?
やはり一番問われるのが、これまでの経験です。経験を積んできた業界やCADソフトに一貫性があるほうがお仕事を紹介しやすいと思います。たとえば、建築系ならずっと建築、土木ならずっと土木…という意味です。
ただ、建築系というくくりの中では、戸建住宅しかやってきていないという人よりは、集合住宅や大型商業施設など色々な物件に携わってきている方のほうがお仕事を探す際の選択肢が広がります。設計事務所など色々な物件を手がける環境のほうが幅広い経験を積むことができるので、時給アップを目指すという観点では良い環境になるかと思います。経験が増え、派遣先からの評価もよければ時給アップするケースも沢山あるので、ぜひ派遣先でも頑張ってほしいですね。
また、2~3年ごとにCADがバージョンアップしているので、最新のバージョンを経験しているとより高時給のお仕事の紹介につながります。今であれば、3次元(3D)CADを使ったBIM設計やCIM設計の実務経験がある方・構造設計の実務経験のある方・一級/二級建築士を持っている方ですと時給アップにつながりやすいです。
このお仕事に求められるのは、どんな人材ですか?
CADオペレーターは設計士の指示があってデザインを決めていく事が多いので、自分のこだわりが強すぎる人は合わないかもしれません。関連部署や外部の方などとうまくコミュニケーションを取りつつ、納期や変更事項にも柔軟に取り組める方が望ましいです。また、研修を受けたり、自分で勉強したり、新しい知識・スキルの習得に意欲的な方だとお仕事を紹介しやすくなると思います。
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